黒田有彩(くろだ・ありさ)さんという女性タレントをご存じでしょうか。お茶の水女子大学物理学科在学中に『キャンパスナイトフジ』に出演され、その後『シューイチ』にも出演されていました。宇宙飛行士を目指すと公言されて『すべての道は宇宙に通ず』というメルマガを発行され、私も購読しておりました。メルマガ終了後は疎遠になってしまいましたが、今も宇宙方面で活躍されています。
黒田さんは2015年、大学の先輩であるTBSアナウンサー・加藤シルビアさんと共著で『宇宙女子』という本を出しておられますが、その中でこんな会話をしておられます。

黒田:人類は、本当に月に行ったんですかねぇ・・。
加藤:え? 黒田さん、「アポロは月に行ってない派」なの? そういう説が世の中にあることは知ってるけど・・。
黒田:いや、そんなに確固たる自信があるわけじゃないんですけど、いろいろ考えてみると、腑に落ちないことがたくさんあるんですよ。

アポロ計画は1961年、ケネディ大統領が「アメリカは1960年代のうちに人間を月に送る」と宣言したところから始まりました。そして1960年代最後の年、1969年7月、アポロ11号でアームストロングとオルドリンの二人が月面の「静かの海」に着陸し、星条旗を立てる映像が世界に伝えられました。
この事件は大きな意味がありました。第二次世界大戦に負けてアメリカの属国となっていた日本では「アメリカは文字通り天(アメ)の国、科学(理科)の国だ。アメリカは世界の永遠絶対の支配者だ。ケネディは人類史上最高の偉人だ」という神がかりのような認識が広まりました。
三島由紀夫も、この事件に疑問を持った形跡はありません。三島は当時『豊饒(ほうじょう)の海』という長編の遺作を書いていました。このタイトルは月面の地名から取られたものです(今は「豊かの海」と訳されています)が、特にこの事件を詳しく論じたことは無かったようです。
立花隆の『宇宙からの帰還』には、バズ・オルドリンは地球に帰還した後に精神病になったこと、ジム・アーウィンはキリスト教の伝道師になったことなどが記されています。立花氏はそれを「感動的な宇宙体験」によるものだと説明しています。しかし、アメリカ帝国による重大な「歴史の偽造」に関わった罪の意識のために発狂したのかもしれません。彼らは真実を知らされずに洗脳された可能性もあります。その洗脳の後遺症かもしれません。
立花氏は「知の巨人」と言われていますが、私はやはり胡散臭さを感じてしまいます。立花氏らによって徹底的にイメージを悪くされた田中角栄や佐藤昭子さんについても、多くの人達に実像を知ってほしいものです。
黒田有彩さんも今の立場では思い通りのことは言えないでしょうが、素朴な疑問を大切にしてほしいと思います。
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