この小説は私が若い頃から好きで、三島由紀夫も高く評価していました。当ブログでも何度か取り上げましたが、7の末尾近くにこんな文章があります。

そう思ってわたしは、このような機会にたとえ十日間でも断食が続けられたなら、自分の為に良いことだ、と考えていたくらいです。御馳走を食べたあとは何時だって悪いことをした気持に襲われると、この時分になってやっと気付きました。といって、四日以上に亘って絶食の記録を作ることは到底わたしには為し能えませんでした。我慢が出来なくなるからではありません。ものの四日間もじっと引き籠っているうちには、例の飯塚酒場の常連の誰かがわたしを呼びにやってきて、表から大声に喚ばわるからでした。

足穂は「僕は他人のお布施で生きてきた」と言っていますが、彼には人徳があったのでしょう。私は人徳がないので、お金がなくなれば親や市役所に相談することになります。市役所もなるべく生活保護はしたくないので「就労を促し」ます。
どうも騙されたような気もしますが、無意識に今のような生活を望んでいたのかもしれません。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m