台風で珍しく涼しい休日、これを書いています。
三島由紀夫が自決したのは初冬の時期でしたが、『天人五衰』の最後は夏の日ざかりの日であり、敗戦(終戦)の日もそうでした。広島と長崎では想像を絶する原爆の高温で人々が亡くなりました。
人間が生きられる温度は実に限られた範囲に過ぎません。目に見える波長の光は赤から紫まで、耳に聞こえる音波も無限分の一に過ぎないことからも、その儚さが分かります。
「自決」「自死」の思想に引かれる自分もいますが、『仮面の告白』と異なり、自分は生まれた日を覚えておらず、気がついたら生きていたのです。その境界ははっきりしません。おそらく死んでゆく時も、境界がはっきりすることは無いだろうという予感はあります。
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