第1次安倍内閣で農林水産大臣を務めた松岡利勝が疑惑を追及され、自殺した事件がありました。現職の閣僚の自殺は阿南惟幾陸軍大臣以来のことでした。阿南の場合は敗戦、大日本帝国の終焉という異常事態の中であり、同列に論じるべきかどうかは難しいです。
安倍晋三の自殺は有り得るだろうか。ヒットラーも最後は自殺したな。総理大臣の自殺は史上初になるのか?・・などと考えるうちに、そもそも「自殺」と「自然死」の間に本質的な違いはあるのだろうかと思い至りました。三島由紀夫はこの問題を「葉隠入門」で深く考察しています。人は自らの意志で誕生するわけではない以上、死も自ら選ぶことはできないのかもしれません。
「自」という漢字はミズカラとも読み、オノズカラとも読みます。森三樹三郎が書いていましたが、中国人はこの二つを区別してはいないそうです。訓読みだから当然なのですが。
安倍晋三は母方の祖父である岸信介のことばかり口にしますが、父方の祖父である安倍寛は反戦の政治家であり、なかなか興味深い人物のようです。
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