手塚治虫の『ブラック・ジャック』は良い作品だと思いますが、私は医者という人たちが好きなわけではありません。病気のときはお世話にならなければいけないので、あまり悪くいうことはできませんが・・
『ブラック・ジャック』では「医者でもひねくれた心は直せない」というセリフが出てきます。精神科医という人たちもいますが、手塚は精神科にはあまり興味がなかったようです。その点は三島由紀夫に似ています。
仏教で言われるように生・老・病・死は人間の基本的な「四苦」ですが、医学に代表される現代文明は「老」と「病」を排除しようとする傾向があります。「ピンピン、コロリ」が良いというわけです。三島も「老い」を怖れていました。
しかし「老」と「病」なくして「死」を理解することは不可能なことかもしれません。それならば「生」も理解できないでしょう。ここに現代の問題がありそうです。
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