カテゴリ: 漫画

これは1980年代前半の少年漫画です。イラスト好きなのに工場経営者である父親に半ば無理やり高校の機械科に進学させられた少年を主人公に、何気ない高校生活を描いた作品です。
ただ変わっているのは、主人公の悪友(実は異母兄)が星好きで、主人公に星座や宇宙の話をよく聞かせるところです。友の秘密を知った後、主人公は「何故兄貴はあんな話をしたんだろうか」と考え、次のような結論に至ります。

星座の神話には、人間の一番基本的な苦しみに触れたものが多い。それを叩き込んでおきたかったのだろう。

この時代は洗脳が巧妙になり、「大きな物語」を皆が軽蔑して「小さな物語」に閉じこもり始めた頃です。その先駆けのような取るに足らない作品ですが、私はよく読んだものでした。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m

『銀河鉄道999』のヒロイン、メーテルの名前の由来は『青い鳥』で有名なモーリス・メーテルリンクとされています。他の説明としてギリシャ語で「母」を意味する「メーテール」とも言われています。
ただ、1953年のミス・ユニバース(このとき日本の伊東絹子が3位になった)で優勝したフランスのクリスティアン・マルテルの姓もメーテルに似ています。英語の表記ではMaetel(メーテル)とMartel(マーテル)で一字違いになります。
同じ松本零士の『新竹取物語1000年女王』のヒロイン、ラー・アンドロメダ・プロメシュームはメーテルの母とされ、地球での名前は雪野弥生ですが、1960年のミス・ユニバース・ジャパンは古野弥生です。雪野弥生の名前の由来は特に説明がありません。彼女らの名前が松本零士の無意識に影響した可能性はありそうです。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m

TSUTAYAに行ったところ、青年コミックのコーナーに能條純一の『昭和天皇物語』があり、興味が出たので読んでみました。現在も連載中で、結構売れているようです。
冒頭はマッカーサー元帥と昭和天皇の会見で、天皇の立派な態度に感銘を受けたマッカーサーがこの人物に興味を持ったという、昔から言われている伝説をベースにしています。戦前は天皇が神でしたが、戦後は天皇とマッカーサー、その後はケネディなどのアメリカ人を並べて神格化し、日本は永久にアメリカに屈従せよと説かれるようになりました。この漫画もその範囲を出るものではありません。
歴史を振り返ると、戦後の日米安保が戦前の日英同盟につながっていることは明らかです。『昭和天皇物語』でも裕仁・エドワード両皇太子の親密さが強調され、大日本帝国と同等か、あるいはそれ以上に大英帝国が賛美されています。この漫画を読む人々は、もう少し深く考えてみてほしいと思いました。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m

手塚治虫については以前『火の鳥』を取り上げましたが、新型コロナのこともあって『ブラック・ジャック』(BJ)が見たくなりました。原作の漫画は図書館で読んだことがありますが、アニメは見たことがありませんでした。TSUTAYAに借りに行ったところ、劇場版のDVDが3本だけ置いてありました。林修がBJのファンでテレビで宣伝していたのを見た記憶がありますが、林修の影響力もあまり大きくはないようです(笑)
2本は出﨑統(でざき・おさむ)1本は手塚眞の監督で、少し傾向が異なります。どちらも製薬会社のブラックな部分を描いていて、STAP細胞なども思い出されます。手塚眞の副題『二人の黒い医者』の一人は安楽死専門の医者ドクター・キリコです。手塚監督の方は電通が関与していますが、出﨑監督の方は電通の名前はありませんでした。
『FINAL』という副題付きの出﨑作品は2作入りで、1作目は奇形嚢腫から生まれたピノコの後日談を描いていて興味深いです。2作目は北朝鮮の金日成がモデルと思われる独裁者の治療が描かれますが、DVDが途中で止まりました。単なる不良品か、政治的なものかは分かりません。
2作目は単なる不調で、最後まで鑑賞できました。最後は金一族の内戦で穏健派が勝つという結末です。これはグローバリズムに都合が良すぎる設定かなと思いました。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m

最近、友人に勧められてアニメ『進撃の巨人』を見ています。新しい漫画やアニメを見ることは久しく無かったですが、いろいろ思うところがありました。
このアニメの製作には電通が関与しています。やはり洗脳の意図を感じざるを得ません。架空の歴史ではあっても、845年という年は敗戦の1945年を思わせるし、850年は朝鮮戦争が始まった1950年を思い出させます。
ミカサ・アッカーマンという女性が出てきますが、彼女は「絶滅した東洋人の最後の生き残り」なのだそうです。西洋人の願望を日本の青少年に刷り込もうというのでしょうか。今のコロナウィルスに関しても、日本と中国を共倒れに追い込もうとする人たちが背後にいるのかもしれません。
三島由紀夫が言い残したように、戦後の日本ほど空虚なものはありませんが、漫画やアニメの影響は軽視出来ず、自分を振り返っても忸怩たるものがあります。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m

↑このページのトップヘ