第2代の綏靖天皇から第9代の開化天皇までは『古事記』『日本書紀』ともに系譜記事のみで、物語的な記事がほぼありません。これを欠史八代と呼び、古代の謎とされていますが、これは日本神話と結び付けて考えることで理解出来そうに思います。
即ち、ここには神武を祖先とする崇神天皇までの10代が一豪族から天皇(大王)に上りつめるまでの過程が詳しく書かれていたが、その過程を隠し、当初から神の子孫として列島を支配していたという神話を前に置いたと考えられるのです。
神武という人物は前漢の劉邦のような、出自のよく分からない人物だったかもしれません。これは一つの考え方ですが、崇神天皇の初期の疫病大流行で語り部たちが全滅し、過去が分からなくなった可能性もあります。
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