今日は三島由紀夫を離れて、三島が苦手な音楽の話をしましょう。私は高尚な音楽はよく知らないので、ごく通俗的な音楽です。私のハンドルネームが『Too far away』(1979年に伊藤薫が水越恵子のために作った楽曲)に由来するのは前にも書きましたが、同じ年に生まれたのが『サーモン・ベイビー』という歌です。作詞作曲は佐藤三樹夫という人で、歌ったのは小出正則という歌手です。
小出正則は1977年にフォーライフからデビューした人で、4枚目のシングル『新しい空』がよく知られています。山川啓介作詞、吉田拓郎作曲、『あさひが丘の大統領』というテレビドラマの主題歌で、これもなかなか良い曲ですが、その前の『サーモン・ベイビー』はほとんど知られていません。
ご存知のように鮭は数年にわたって北太平洋を回遊した後、生まれた川を遡って産卵をしますが、汚れていた札幌市の豊平川に鮭を呼び戻そうという市民運動があったそうで、そこで歌われたのがこの歌です。小出さんは生まれも育ちも川崎市で北海道の人ではありませんが、デビュー曲が『オホーツク』という曲だったことと、大衆的な歌声を評価されて歌うことになったと当時のラジオで話しておられました。
https://youtu.be/OUCupUuLyUE
知られていませんが、北海道どころか日本を代表する名曲ではないでしょうか。北海道出身のアーティストは多いのに、なぜ誰もカバーしないのでしょうか。自然保護の歌なので政財界の協力が得にくいのかもしれません。小出さんは今も地元の川崎で歌われているようです。
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