昭和20年(1945年)の敗戦は歴史の大きな節目であり、この前後の断層は日本史で最も深いと言えます。ところが「昭和」という元号がこの後も64年(1989年)まで存続したため、この断層が日本人に十分に認識されないという事態が生じました。
内田樹はこの「敗戦の否認」は日本だけの現象ではなく、ドイツやイタリアでも起きていると言います。普通はイタリアは敗戦国、フランスは戦勝国と思われていますが事実は逆であり、「敗戦の否認」による傷が最も深い国は日本とフランスだとも述べています。
日本で敗戦後の数年間にアメリカ軍が何をしたかは今でも十分には分かっていませんが、フランスでもドイツに降伏した後に出来たヴィシー政権はタブーになっているようです。「終戦」に言葉を置き換えて済ませず、事実に向き合う必要があると思います。
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