新型コロナが史上最悪の感染拡大を続けています。明らかにオリンピックが原因ですが、政府はこれを認めず、中止する意志もありません。
マスコミもコロナよりオリンピックの報道を優先し、日本のメダルがどうこうと騒いでいます。これは戦争中の大本営発表と変わらないと思われます。
適度のスポーツは健康に良いものですが、過度のスポーツは健康に有害です。オリンピック選手たちは明らかにスポーツをやり過ぎており、人間の模範などではありません。
スポーツはセックス、スクリーンと並んで3Sと呼ばれ、国民の関心を政治からそらし、政府に従わせるためのものです。こうした実情に気づく国民が増えているのは喜ばしいことです。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m
マスコミもコロナよりオリンピックの報道を優先し、日本のメダルがどうこうと騒いでいます。これは戦争中の大本営発表と変わらないと思われます。
適度のスポーツは健康に良いものですが、過度のスポーツは健康に有害です。オリンピック選手たちは明らかにスポーツをやり過ぎており、人間の模範などではありません。
スポーツはセックス、スクリーンと並んで3Sと呼ばれ、国民の関心を政治からそらし、政府に従わせるためのものです。こうした実情に気づく国民が増えているのは喜ばしいことです。
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コメント一覧 (15)
楠彦『アゝナント綺麗な水だナア、是れが生命の真清水であろう。一杯手に掬って頂きませうか。身体の各所に沢山の、各自傷を負うて居ますれば、あの河中に浸って見れば、この疼痛も癒えるかもしれませぬぜ。』
三人は河の中央にどっかと座った。水の流れは緩やかに、冷からず、ぬるからず、水は名香を薫ずるが如く、味は甘露の如く、身体の傷は忽ち癒えて、肌は紫摩黄金の色と変じ、荒くれ男の肉体は淡雪の如く柔かく、光を放つに至った。三人は暫くにして此川を上り、衣服を着替へむとした。不思議や三人の衣服は得も言はれぬ鮮花色に変じて居る。
玉彦『ヤア何時の間にか吾輩の着衣を失敬しよったな。』と其処をウロウロと探して居る。
楠彦『オー此処に綺麗な衣服が脱いである。恰度三組だ、これを着服したらどうだろうなア。』
厳彦『ヤア止け止け、是れは天人の羽衣だ。折角の天国へ来た喜悦は忽ち変じて地獄道の苦みに早替りするかも知れない。』
玉彦『ヨー此着物には、何だか印が附いて居るぞ。』と手に取上げ眺むれば、玉彦の衣と印してある。『ヤア此れは妙だ、何時の間にか、吾輩の汗に滲んだ衣装と、コンナ新しい美はしい衣装と交換した奴があると見えるワイ、吁、天国の泥棒は変った者だなア、サッパリ娑婆とは逆様だ。娑婆に居る時には、自分の履き古した足駄と、黙って交換する奴許りだが、天国は又趣が違うワイ。』
楠彦『軽い着物だなア、体も軽くなって、天へでも自然に舞上りさうだ。』(第15巻 神行霊歩 第一天国)
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ある夜、宇能は夢をみた。
「喜三に蛙など食わしたらどもならん。あれは神さんの御用する大事な身やでのう。若夫婦が産土さんを敬う道を忘れてくさるさけ、お気づけをいただかんなん。早う喜三を小幡神社に参らせや。よう若夫婦にも教えとくにゃぞ」
亡夫吉松の声である。目ざめても、まだその声ははっきり耳に残った。
明けやらぬ闇の中で、宇能は隣室の若夫婦を揺り起こした。話を聞くなり、世祢は痩せて軽くなった喜三郎を背におい、提燈を持つ夫と連れ立って小幡神社に詣でた。祈願の効あってか、その日を境に喜三郎の病気は快方に向かった。
宇能はくり返し喜三郎に言った。
「産土さまを忘れんときなよ。神さまはいっつも喜三を見てなはる。大きゅうなって神さまの御用がでける日を待ってなはる……」
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前方より頭髪漆の如く黒く、光沢豊に、身の丈は六尺許り眉目清秀の一神人、数多の美はしき鳥を数百羽引きつれ、金の杖を持って指揮し乍ら此方に向って進み来る。
玉彦『ヤ、何ンと綺麗な鳥が居るではないか、到底現界では、見られない、美はしいものだ。』
かく言う中、件の男は一足一足近付き、三人を見て、
『ヤアあなたは高天原へ御参詣ですか。』と笑顔を以て、言葉優しく問いかけた。
三人は声を揃へて、『ハイ、不思議の事で、吾々は斯様な立派な国へ思はず参りました。高天原は何方を指して行けば宜しいでせうか。』
男『マア急ぐ旅でもなし、この美はしい草の上で、皆サンゆっくりと休息を致しませうか、吾々は言依別の命様の命に依り、あなた方三人の方をお迎えに参りました。』
玉彦『エー、ナント仰有います。言依別命様は最早高天原へお着きになりましたか、はて合点行かぬ事だワイ。』
男『神界には時間空間は有りませぬ。仮令幾億万里と雖も、一息の間に往復が出来ます、即ち神界の特長で御座いませう。』
四人は美はしき花毛氈を敷き詰めた様な河辺の芝生腰うち掛け、脚を伸ばして種々の話に耽るのであった。(第15巻 神行霊歩 第一天国)
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「なんちゅう顔さらしとる。鏡みてみい」
喜三郎の顔は、昼間のいたずらで鼻のあたりを真っ黒にしたなりであった。賀るはもてあましたように言った。
「どないしても顔洗わせまへんのや。言い聞かせてやっとくれやす」
「喜三公、こっちへこい」
吉松は喜三郎の肩をつかみ、こわい顔をした。
「こら、伯母さんのいうこと聞かなあかんやんか。なんで顔を洗わんのや言うてみい」
それでも喜三郎は、泣きべそをかいて黙っている。二度聞いて、三度目には吉松の癇癪が爆発した。
「しぶとい餓鬼や。おい、なんで顔洗わんのじゃい」
高声になった。父の癇癪のこわさを知っている喜三郎は、手で頭をかばいながら必死で叫んだ。
「人の睾丸洗うた湯で、わしの顔が洗えるかい」
わっと泣き出した。吉松はうなって、世祢にいった。
「いっちゃら(一人前)ぬかしよる。義父さんが大物になる言うてなはったが、やっぱり応挙はんの七代目だけあるのう」
宇能は泣きじゃくる喜三郎を裏の井戸に連れて行き、顔を洗ってやりながら、いとしげに囁いた。
「ほんまなら、人の汚したあとの湯へ入る身分やないのや。お前はただの子やないのやさけ」
以後風呂は、宇能の主張で近所に特別に頼み、喜三郎だけ先に入れてもらうことになった。持って生まれた天性と祖母の時おり吹きこむ囁きが織りなして、喜三郎の幼い魂に自尊意識がしみこんでいく。
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男『其鳥は高天原を中心として、十里四方の区域に限って住んで居ます。此辺は要するに準天国と云っても宜い様な所ですよ、まだまだ此先へお進みになれば、立派な所があります。私はウッカリとネームを申上げるのを忘れて居ましたが、実は高天原の使松彦と申す者、昔はエルサレムに於て、言依別命にお仕へ致した事のある言代別(ことしろわけ)で御座います。』
玉彦『もしもし松彦様、あの沢山な鳥は、連れてお帰りになりませぬか。』
松彦『折角閻魔の庁より輸入されたものですが、十里四方の内には置く事が出来ないと大神様の厳命に依りて、十里圏外に送り出して来ました。あの様な鳥族には少しも執着心はありませぬ。どうなっと勝手に方針を立てるでせう。』
と足をはづませ、飛鳥の如くに進み行く。一時許り歩いたと思ふ頃、ピタリと岸壁に行当った。この岩は鏡の岩と云って、日光鏡面に映じて、得も云われぬ美はしさ、一行の姿は鏡に隈なく映った。
松彦『此処が鏡の岩です。大抵の者は此処へ来たりて、後へ引返す者が多いですよ。天国にも上中下と三段の区画があります。此鏡を無事に通過すれば、最上の天国です。』
玉彦『併し乍ら吾々は、第二の天国を何時の間に通過したのですか。』
松彦『言依別命様のお蔭に依りて、第三の天国を抜きにし、第二の天国へ直接お下りになったのです。夫れも第二天国の殆ど終点ですから、大したものですお喜びなさいませ。』(第15巻 神行霊歩 第一天国)
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「大人に恥かかしよるで」と彼らは苦笑したが、まさかこの幼児に文字を理解する能力があるとは、誰も思わなかった。
明治十(一八七七)年二月、西南戦争が始まった。連日新聞がその模様を伝えた。当時、新聞をとっている家は、村でも一、二軒しかない。戸長の斎藤庄兵衛は、役場から持ち帰った新聞を囲炉裏にあたりながら、しかめっ面で読んでいた。横から邏卒(巡査)がのぞきこみしきりに内容を問いかけるが、庄兵衛にも読めぬ字の方が多くさっぱり意味がつかめない。あきらめて新聞をおき、煙管をくわえた。と、もらい風呂に来ていた喜三郎が、新聞をくい入るように見つめる。いつものことなので、誰も意にかけない。邏卒が声を落とし、秘密めかして戸長にいった。
「ごく内緒のこっちゃけどのう、西郷はんとの戦いにどうも官軍の旗色がようない。だいぶ人減りがあるそうですで」
「ふうん、そうけ。官軍一万六千、賊は一万五千と昨日の新聞に出とったさけ、兵力はまあ、五分五分やろ。そこに人減りちゅうと……うん……内緒にせんなんちゅうことやのう。こら、危ないぞ」
喜三郎が、大人の会話に口をはさんだ。(大地の母 青春の詩)
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玉彦『吾々は現界に於ても、心の鏡が曇っている為に、神界へ来ても矢張往き当る身魂の性来と見える。見す見す引返す訳にも往かず、何とか本守護神も好い智慧を出して呉れさうなものだが。』
松彦『貴方はそれだから不可ないのですよ。自分の垢を本守護神に塗付けるといふ事がありますか。』
玉彦『本守護神が善であれば、肉体もそれに連れて感化され、霊肉共に清浄潔白になり天国に救はれると云ふ事を固く信じていました。九分九厘で最上天国に行けぬと云ふことは吾々の本守護神もどうやら怪しいものだ。肉体天国へ行けば本守護神ももがいける道理だ。別に玉彦の徳許りでない。何をグズグズして居るのかい。』と握り拳を固めて臍の辺をポンポン叩く。
松彦『面白い面白い、天国には恨みも無ければ悲しみ、嘲りもありませぬ。私の笑ったのは貴方の守護神が私の体を籍って言はれたのですよ。』
楠、厳『未だに何とも御宣示がありませぬ。吾々の背後には立派な女神の守護神が鏡に写るのが見える。守護神もあの通り立派なと思ふ刹那、パッと消えて了って後には霊衣さへ見えなくなって了った。心の油断といふものは恐ろしいものだ。』
松彦『貴方がたは何か一つ落して来たものはありませぬか。』
『強って落したと云へば執着心位のものでせうよ。』
『イーエ、ソンナものぢゃありませぬ。高天原の関門を通過するに無くてはならぬ物を落しになったでしょう。』
厳彦『思い出した。河鹿峠で大切な馬と自分の肉体を落して来た記憶が浮かんで来る。その死骸を拾って来なくては此処が通過できなのですか。』(第15巻 神行霊歩 五十世紀)
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「なんやて?……」と、邏卒は言い、相手が涎掛けをはずして間もない六歳の小童と知ると、嗤い出した。だが庄兵衛は、臆せぬ喜三郎の切れ長の眼に出会うと、真顔になった。
「待てよ、ほんな喜三公、これなんちゅうて読むねん」と、四号活字の見出しを示す。
喜三郎はすらすらと読む。
「天下の嶮田原坂の激戦開始、官軍容易に敵塁を奪取し得ず……」
「ほんまにそんなこと書いたるのけ」と、邏卒が疑わしげに庄兵衛の顔を見る。
「どうやらそんなふうに書いたるらしいのう。喜三や、その先を読んでみい」
続けて読ませながら、大人二人はしゅんとなった。
「どこで字習うたか知らんけど、こら、お見それ申したわい」と、邏卒は脱帽し、「けど、まさか京までは攻め寄せてはこんやろ。こっちには錦のみ旗と親王さまがついてはるさけのう」と、胸を張った。
「親王さま言うたら……この人?」
さっきから見つめていた新聞の肖像画を、喜三郎は指さす。
「そうや、貫祿あるやろが。その下の字、何ちゅうて書いたる?」
「有栖川宮大総督……」
「そやそや。つまりトコトンヤレナの宮さんや。この熾仁親王さまが官軍の総大将や」
「その歌、知っとる。お婆さんが歌ってくれたことあるもん」と、喜三郎は熾仁親王の肖像画をそっと指先で撫でる。
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