オリンピックはようやく終わりますが、コロナは終わりません。東京オリンピックの強行は最悪の感染拡大をもたらしました。これからが危機の本番です。
この期に及んでも菅政権は怪しいワクチンの接種を国民に押し付けています。中日ドラゴンズの木下投手は27歳の若さで亡くなりました。ワクチンとの因果関係は不明とされ、更に多くの国民がワクチンに殺されることになりそうです。
グローバル支配層はこれまでも多くの戦争を引き起こし、自分たちの利益のために多くの人間を殺してきましたが、今度のコロナ騒ぎも一種の戦争と言えるでしょう。彼らの思惑に引きずられることなく、自分で考えて生き延びることが必要です。
お読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m
この期に及んでも菅政権は怪しいワクチンの接種を国民に押し付けています。中日ドラゴンズの木下投手は27歳の若さで亡くなりました。ワクチンとの因果関係は不明とされ、更に多くの国民がワクチンに殺されることになりそうです。
グローバル支配層はこれまでも多くの戦争を引き起こし、自分たちの利益のために多くの人間を殺してきましたが、今度のコロナ騒ぎも一種の戦争と言えるでしょう。彼らの思惑に引きずられることなく、自分で考えて生き延びることが必要です。
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コメント一覧 (13)
「なんやて?……」と、邏卒は言い、相手が涎掛けをはずして間もない六歳の小童と知ると、嗤い出した。だが庄兵衛は、臆せぬ喜三郎の切れ長の眼に出会うと、真顔になった。
「待てよ、ほんな喜三公、これなんちゅうて読むねん」と、四号活字の見出しを示す。
喜三郎はすらすらと読む。
「天下の嶮田原坂の激戦開始、官軍容易に敵塁を奪取し得ず……」
「ほんまにそんなこと書いたるのけ」と、邏卒が疑わしげに庄兵衛の顔を見る。
「どうやらそんなふうに書いたるらしいのう。喜三や、その先を読んでみい」
続けて読ませながら、大人二人はしゅんとなった。
「どこで字習うたか知らんけど、こら、お見それ申したわい」と、邏卒は脱帽し、「けど、まさか京までは攻め寄せてはこんやろ。こっちには錦のみ旗と親王さまがついてはるさけのう」と、胸を張った。
「親王さま言うたら……この人?」
さっきから見つめていた新聞の肖像画を、喜三郎は指さす。
「そうや、貫祿あるやろが。その下の字、何ちゅうて書いたる?」
「有栖川宮大総督……」
「そやそや。つまりトコトンヤレナの宮さんや。この熾仁親王さまが官軍の総大将や」
「その歌、知っとる。お婆さんが歌ってくれたことあるもん」と、喜三郎は熾仁親王の肖像画をそっと指先で撫でる。
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玉彦『斯の如き四面玲瓏たる天国に左様な穢苦しい死骸を持って来てどうして関門が通過出来ませうか。』
松彦『其落した馬と人間の死骸を生かしさへすれば、立派に通過が出来るのだ。本守護神と篤りご相談をなさいませ。私はそれまで此処に待って居ります。』
厳彦『馬を落したと云う事は、心の駒の手綱が緩んで何処かへ逸走して了った。死骸を落したと云う事は吾々の御魂が天国の美はしき光景に憧憬れ魂を宙に飛ばして了ったという謎であった。神界旅行に必要なる天津祝詞の奏上や神言の合奏が大事だった。箕売が笠でひるとは此事だ。然るに其の目的たる天国に舞ひ上り乍ら、肝腎の宣伝使の身魂を何時の間にやら遺失して了ひ、心の駒は有頂天となって空中に飛散して了って居た。天国と云う処は油断のならぬ、結構な気遣ひの処で怖い処だ。天津祝詞を此鏡岩に向って奏上致しませう。』
一同は一心不乱になって百度計り奏上した。鏡の岩は自然と左右に開かれ、坦々たる花を以て飾られたる、清き大道が現はれて来た。
三人は声を揃へて『松彦様、御陰様で難関も無事に通過致しました。神界の旅行、勝手も存じませぬから、何とぞ宜しく御世話下さいませ。』
松彦『否々、現界に於て貴方がたは、人を杖に突くな、師匠を便りにするなと云って廻って居られたでせう。』
三人は『余り好い景色で気分が良くなって何も彼も忘れて了った、さうすると矢張り執着心も必要だ。』
松彦『執着心ではありませぬ。貴方がたの身魂を守る生命の綱ですよ。急いで参りませう。』
向ふの方より、身の丈二尺ばかりの男女五人連、手を繋ぎ乍ら、ヒョロヒョロと此方に向って進み来るあり。
玉彦『小さいお方が御出でたぞ。天国にはコンナ小さい人間が住まって居るのですか。』(第15巻 神行霊歩 五十世紀)
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新聞を読み出した頃から、喜三郎の別の才能が発見された。早朝から井戸掘りしていた近所の衆が、掘れども掘れども水が出ず、閉口していた。さっきから地面に耳をつけていた喜三郎が、やがてたまりかねて言った。
「おっちゃん、そんなとこなんぼ掘っても出えへんで。水の筋はここや、ここや」
ふところ手したまま、喜三郎はとんとんと足踏みしてみせた。水が出ず、いいかげん頭にきていた井戸掘り男がどなった。
「あほんだら、お前になにわかるけえ。邪魔やさけ、あっち行っとれ」
「わしが言うてもどうせ信用せんやろさけ黙っとったけど、あんまり気の毒や思うて教えてやって損した。遊んでこーっと……」
喜三郎が去ってから、ふと気が動いて、男はためしに足踏みした地点を堀り下げてみた。たちまち水が噴き出した。その話が伝わり、以来井戸掘りがあると、小さな喜三郎を連れ出して地底の水音を聞かせ、飴玉をしゃぶらせて水脈の指示を仰いだ。神童、地獄耳という噂が、村の内外にひろまった。
まだ埋火からはなれにくい初春、なんのはずみであったか、喜三郎は囲炉裏に落ちこんだ。小さい爺さんがとび出してきて、火中からひき上げ助けてくれた。その時の大火傷の痕が、死ぬまで左腕にはっきり残った。その爺さんが、やがてさっぱり姿をあらわさなくなった。
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玉彦『吾々三人は、常世の国を振出しに、世界各国を股にかけ大抵跋渉した積りだが、何程小さき人間だと云っても五尺より低い男女は無かった。赤ん坊だってあれ位の背丈は、現界の人間なれば持ってますよ。』
松彦『五尺以上の人間が住んで居たのは、今より三十五万年の昔の事だ。現界は二十世紀といふ、魂の小さい人間が住まって居た時代を超過し、既に三千年暮れて居る。現界で云へば、キリストが現はれてから五十世紀の今日だ。世は漸次開けるに伴れて、地上の人間は労苦を厭ひ、歩くのにも、電車だとか自動車、汽車、羽車等に乗って天地間を往来し、少しも手足を使はないものだから、身体は追い追いと虚弱になって最早五十世紀の今日では、コンナ弱々しい人間になって了ったのだ。併し乍ら、十九世紀の終りから二十世紀にかけて芽を吹き出した、三五(あなない)教の教を信じ不言実行に勉め、労苦を楽しみとしている人間の系統に限って、夫れと反対に六尺以上の体躯を保ち、現幽神界に於て、神の生宮として活動しているミロク人種もありますよ。』
三人『吾々は昨夜、河鹿峠で落命したと思って居るのに、最早三十五万年も暮れたのでせうか。』
松彦『お話は聖地に到着の上ゆっくりと致しませう。神様がお待兼ね、ぼつぼつ参りませう。』
(第15巻 神行霊歩 五十世紀)
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「やっぱり、あの人はお前を守ってくれてはったんやなあ」
物言わぬ爺さんが死んだ祖父吉松の霊と知ってから、喜三郎はにわかに恐くなり、しばらくは隣家にも一人で行けなかった。
この夏、吉松夫婦と賀るは子らを連れて遊ばせながら、畑の草引きをしていた。喜三郎は木切れで、土に絵をかいて遊び、由松は大人の真似して草を抜いていた。賀るが急に世祢の袖を引き、由松を指さした。吉松も何事かと、由松の無心の所作を眺めた。四歳の由松が草を抜いては口にくわえ、一杯になると畑の外へ行って吐き出した。その動作が祖父と酷似しているではないか。潔癖な祖父は、畑で草を見つけると必ず引き抜いて、口にくわえたなり畝の終わりまで耕していって、野路へ吐き出す。
「けったいな癖や」と家族はおかしがったものだ。
祖父を知るはずのない由松が……大人たちが息をつめて見ていると、由松はくるりと振り返り、しわがれ声で叫んだ。
「俺がわかったか!……」
祖父の声、祖父の顔であった。先代吉松の再生に違いない。祖父の心残りの仕事、つまり残った僅かの資産をなくすべく、遺言通り生まれかわってきた――大人たちはその予感に怯えた。(大地の母 青春の詩)
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『松彦殿、御苦労なりしよ。先づ先づ奥にて休息あれ。オー玉彦、厳彦、楠彦殿よくマア御出下さいました。』
三柱は此声の何とも言ひ得ぬ温味あるにフト顔を上ぐれば、河の辺にて別れたる言依別の命なりける。
言依別命は三人を伴ひ、木の香薫れる美はしき廊下を伝ひて、奥へ奥へと伴ひ行く。神言を奏上するや錦の帳をサット押開け入り来る白髪の老神、莞爾をして一同の前に現はれ給ひ、
『汝言依別命以下三人の神司、よくも参りしよな。汝は此の高天原の荘厳を胸底深く畳込み、聖地の空気を吸ひ身魂を清め、復び現界に現はれ、汝が残りの使命を果し、改めて此処へ帰り来られよ。われこそは国祖国治立命なるぞ。』と厳として犯すべからざる威容に笑をたたへ、軽く一礼して奥殿に入らせ給うた。言依別命以下三人は嬉しさに胸塞り、何の応答もなくばかり、嬉し涙に時の移るをも知らず俯向きいる。
『汝言依別命並に玉彦命、厳彦命、楠彦命、汝が至誠は地の高天原に通じたり。悠々聖地の状況を観覧し、復び現界に復帰して汝が使命を果せし上、改めて此処に帰り来れ。われこそは伊都能売の御魂、神素戔嗚なるぞ。』
微妙の音楽につれて徐々と奥殿に入らせ給ふ後姿を遙に拝し奉る。
松彦は十重の高楼に四人を導き、四方の風景を指さして一々説明を与ふる。
金銀の波を湛へたる湖は四方を囲み、金銀の帆を張りたる五色の船は、右往左往に往来しつつありき。
『彼の島は三十八万年の昔、顕恩郷と称へて南天王の守り給ひし楽園でありました。大地の傾斜旧に復してより(地軸の事)、今は御覧の如く低地は残らず湖水となり、唯高山の頂きのみ頭を現はし、今は国治立(くにはるたち)大神の御安息場所となりました。』(第15巻 神行霊歩 帰顕)
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